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民泊の代名詞ともいえるAirbnbは、世界192カ国でサービスが提供されており、シェアリングエコノミー市場を牽引する存在になっています。国内ではおよそ35,000の物件が提供されており、最近は運営代行業の競争が目立ってくるほど展開が進んでいます。

既存の宿泊施設よりもリーズナブルな値段で宿泊できる民泊はとてもニーズが高いものと考えられます。

そこで今回は国内展開を進めるAirbnbが語る、シェアリングエコノミーと市場の関係性をまとめました。

目次

1.今後の国内民泊市場の展開

  •  カギとなるのは訪日外国人観光客
  •  民泊の強みを生かした+αの宿泊体験にも期待

2.シェアによって市場は民主化される

  • Airbnbが実践するのは「旅行の民主化」である
  • 民主化vs法規制

3.まとめ

1.今後の国内民泊市場の展開

カギとなるのは訪日外国人観光客

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昨今は海外から日本への旅行客が増加しており、今年に入ってからおよそ1000万人の外国人が訪日したとのことです。前年と同じ時期のデータを比べてみると、その人数の伸び率は約30%であり、外国人の訪日の勢いは増すばかりです。

日本国内のAirbnb 市場は前年比で500%成長。Airbnbの共同創業者兼CTOのネイサン・ブレチャージク氏は「世界的に見ても、日本が最も高い成長を遂げている」と、コメントしたほどです。

また、2020年には東京オリンピックが開催されます。日本政府は同年の訪日外国人観光客数を2000万人にする目標を掲げており、国も訪日外国人を増やしていきたい考えを示しています。しかし、ブレチャージク氏はさらにその2倍の4000万人になるのではないかと推計しています。

外国人観光客が増加していくと、懸念されるのが宿不足です。その時にいかにしてソリューションを見出すかを考えた時に挙げられるのが民泊です。それを見込んで、Airbnbでのサービス提供を開始する人たちも増えていくことでしょう。

民泊の強みを生かした、+αの宿泊体験にも期待

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さらに、民泊の価値はリーズナブルな値段だけではありません。宿泊場所の地域によっては、日本の伝統文化が体験できることを売りにしたサービスを提供することもできるのです。

その一例として、農漁村に滞在し、その地域で体験する「グリーンツーリズム」というものがあります。これに「農家民泊」というものが含まれており、農家に宿泊して農業体験や地元の人々との交流を楽しむことが目的の民泊です。

日本の伝統や歴史に触れられることに興味をもつ外国人にとっては、貴重な体験ともいえるでしょう。

 

2.シェアによって市場は民主化される

Airbnbが実践するのは「旅行の民主化」である

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シェアリングエコノミーによって、これまで企業が行ってきたサービスを一般人も提供できるようになりました。このような現象はしばしば「市場の民主化」と表現されます。

たとえば今まではテレビ局などが主導していた放送事業は、YouTubeの誕生によって民主化されつつあると言えます。YouTubeでは、YouTuberと呼ばれる個人が自由に放送コンテンツを制作して発信し、収入を得られるようになりました。個人の市場介入によって市場形態が柔軟になり、新しい事業機会が生まれているのです。

Airbnbが取り組んでいるのは「旅行の民主化」です。個人が宿泊ビジネスを提供することができるようになると、従来のものに大きな変化と発展が見込めることをブレチャージク氏は期待しています。

氏によると、Airbnbの最大の価値はローカルのカルチャー、人々に触れられることです。地域に深く密着した、個人の住居に宿泊することで新しい旅行スタイルが誕生します。民泊によって、過疎化された地域でも旅行者を受け入れられるようになり、地域創生に大いに貢献できる可能性もあるのです。

 

民主化vs法規制

国内で注目と期待の目が集まっているAirbnbですが、同時に大きな壁となっているものもあります。それは法規制です。

通常、宿泊施設を営業するには「旅館業法」に即さなければなりません。しかし民泊については定義に曖昧なものがあり、そのために行政による討議が数多く行われているのです。

過去の記事で、現行の旅館業法や民泊関連の法整備への動きをまとめています。民泊とは?全てをおさらい~定義から法規制まで~をぜひご参照ください。

まとめ

国内では2016年は民泊元年であるといわれていますが、未だ新しい概念であるゆえに既存サービスとの軋轢や法規制の問題を多く抱えています。

反対する意見に、Airbnbの安全性を疑問視する声が多くあります。個人が提供するサービスということもあり、近隣住民とのトラブルや衛生問題の発生など、大きな問題に発展することを危ぶんでいるのです。

今後の民主化の流れが加速し市場が拡大していくなかで重要となるのは、いかに信頼を得ていくかだと言えるでしょう。信頼性のおけるサービスや仕組みを整えるだけでなく、社会に対してそれをどのように認知させていくかも重要です。

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