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シェアリングエコノミーの1分野とされているカーシェアリングは、レンタカー事業をベースとしてはじまったことと国内の都市部には普及する要件が揃っていたこと、2004年に対面で車両の貸し出し業務を行う義務がなくなったことなどから、国内の市場規模はどんどん拡大しています。本記事では、「カーシェアリング比較360°」(株式会社ジェイティップス運営)のデータをもとに、国内カーシェア市場をまとめました。

目次

1.2016年1~3月の国内カーシェア市場に関して

  • 成長し続ける国内市場
  • 全国で増え続けるカーステーション

2.2020年の国内カーシェア市場に関して

  • 国内市場規模は295億円に?

3.まとめ

2016年1~3月の国内カーシェア市場に関して

成長し続ける国内市場

  • タイムズ カー プラス(14337台)
  • オリックスカーシェア(2278台)
  • カレコ・カーシェアリングクラブ(924台)
  • カリテコ(312台)
  • アース・カー(264台)

2016年3月 各社車両台数

2015年以降、カーシェア市場での影響力は主要5社に絞られてきたとされています。主要5社とは、駐車場運営のパーク24グループ会社が経営する業界最大手「タイムズカープラス」、カーリース・レンタルで知られるオリックス自動車の「オリックスカーシェア」、三井不動産の子会社三井不動産レアルティの「カレコ・カーシェアリングクラブ」、名古屋を中心に展開している「カリテコ」、全国にフランチャイズ展開してる「アースカー」です。

2016年1~3月の集計によると、この主要5社の総車両台数は18,115台とされていますが、そのうちの14,000台以上を首位の「タイムズカープラス」が占めていて、業界最大手の地位はもう揺るぎないものにみえます。業界3位の「カレコ・カーシェアリングクラブ」は増加数72台、伸び率8.5%と規模拡大が続いています。

全国で増え続けるカーステーション

2016年第一四半期にて、カーステーションでも業界1位の「タイムズカープラス」は伸び率こそ3.2%ではありますが、増加数は224ヵ所で2位以下を大きく引き離しています。一方2位の「オリックスカーシェア」は6ヵ所の増加にとどまり、3位の「カレコ・カーシェアリングクラブ」が38ヵ所増え、伸び率も5.6%と成長を続けていると言えます。

これまで福井・島根・鳥取・佐賀はカーシェアリング空白県でしたが、2016年6月「タイムズカープラス」が鳥取県に初出店したと発表されました。鳥取県には工業団地が多く、県外の法人会員から鳥取出店の要望がかねてよりあったということで、鳥取駅近くに設置された模様です。このように人口が密集している地域でなくても、法人や自治体などの定期的な利用が見込まれるエリアであれば、今後ほかの空白県での展開も十分ありえるでしょう。

  • 主要5社合計ステーション数

主要5社合計ステーション数推移

2.2020年の国内カーシェア市場に関して

国内市場規模は295億円に?

矢野経済研究所の調べでは、2014年のカーシェア市場規模は前年比40%以上増加で154億円のでした。要因として、カーステーションや車両数の増加によって、基盤が充実しユーザーの利便性が高まってきたことが挙げられています。また法人利用が増えたことも要因のひとつとされています。

2020年のカーシェア市場規模は、2014年比でおよそ倍の295億円と予測されています。「カーシェアリング比較360°」は2015年業界全体でカーシェアの会員数は70万人に達しているとした上で、100万人へのカウントダウンはもう始まっていると報じました。現在自社車両14,000台の「タイムズカープラス」が、2020年には30,000台まで増やす考えを明らかにしているとこのことで、市場規模の予測とも連動しているようです。

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カーシェアリングのようなインフラサービスは規模のメリットが作用する事業だと言えます。カーステーションや車両数の増加にしたがって事業者の採算が向上し、ユーザーの利便性も高まっていきます。利用者数が頭打ちになるまでは、しばらくは市場規模の成長が望めるのではないでしょうか。

今後は市場規模だけでなく、サービスの多様化にも注目が集まっていくでしょう。利用できる車両タイプにも幅が出てくると考えられます。2015年には「タイムズカープラス」がサークルKサンクスやファミリーマートとの提携を発表しました。コンビニの立地によっては大きく利便性が向上するだけでなく、車への興味が低いとされる若年層への認知獲得効果も期待できそうです。また、コンビニは海外でも知名度があるので訪日外国人の利用促進につながるのではないかと、この提携に注目が集まっています。

まとめ

今後市場が拡大するにつれて、カーシェアサービスは規模のメリットからますます認知度も高まり、もっと身近なものになっていくでしょう。これまで利益が相反すると考えられていた自動車業界も、世界的にカーシェアサービスとの共生路線に向かっており、この業務提携によって、自動車業界の活性化も期待されています。将来は人やモノを移動させる手段はもはや所有ではなくシェア(共有)が当たり前になるのでしょうか。これからもカーシェアリングから目が離せません。

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