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すでに様々なビジネス利用で活用されていることが多い「クラウドソーシング」ですが、新たな概念であるシェアリングエコノミーの一部とされています。

クラウドソーシングといえば、労働力のシェア、つまり「人のシェア」ということで、新たな働き方としても注目されています。

本記事ではそんなクラウドソーシングの基本、そしてメリット・デメリットについてまとめました。

■目次

1.「クラウドソーシング」とは

  • 言葉の定義

2.シェアリングエコノミーの中のクラウドソーシング

  • シェアエコ内での1つのフィールド

3.依頼側としての価値

  • 発注側のメリットとデメリット

4.受領側としての価値

  • 受注側のメリットとデメリット

5.運営側としての価値

  • プラットフォーム運営はコスパが悪い?

6.まとめ

1.クラウドソーシングとは

言葉の定義

そもそも「クラウドソーシング」とはなんでしょう。定義としては「インターネットを使い不特定多数の人々に業務を外注する」サービスとなります。業務上必要な打ち合わせや、納品も全てインターネット上で行われます。

crowdsourcing

多くの場合、インターネット上の何かしらのプラットフォームを用いてマッチングが行われますが、プログラミングや翻訳など専門スキルが必要なものから、PCさえ使えれば誰でもできるものまで、その業務内容は多岐に渡ります。また、主にデザイン分野などでは「デザインがクライアントに選ばれたら報酬が支払われる」といったコンペ形式のものも存在しています。デザインの他にも「アイデア」を募集するといったケースもあります。

左の表でよく見られる例を種類別にして示しています。

2.シェアリングエコノミーの中のクラウドソーシング

シェアエコ内での1つのフィールド

そんなクラウドソーシングですが、様々なものをシェアする「シェアリングエコノミー」、その中でも労働力やスキルの提供(シェア)を行う「リソースのシェア」のひとつと言えます。

Sharing economy

しかし、実際こうした一時的な労働力・スキルの提供は「シェアリングエコノミー」の概念が広まる以前から行われています。例えば何か事業を起こす、新プロジェクトを始めるといった、必要な期間に必要なスキルを持った人材を派遣会社から派遣してもらうというのがまさしくそれに当たります。また、外国語の翻訳なども同様のものです。

このような労働力・スキルの提供を「共有(シェア)」とみなし、最近定着しつつある「シェアリングエコノミー」にあとから当てはめたとも言えるかもしれません。

3.依頼側としての価値

発注側のメリットとデメリット

クラウドソーシングを利用する最大のメリットは、「必要な時に」「必要なスキルを持った人材を」得られるということです。前の章でもあった通り、例えば新プロジェクトの始動時など、恒常的にある業務ではないが一時的に増員したい、あるいは一時的に専門的なスキルを持った人が必要といった時に、クラウドソーシングは非常に役立ちますし、人件費などコストの削減にも繋がります。ただ、もっと規模を小さくして、月末の締め作業や録音した会議の議事録作成など「なるべく時間を削減したいもの」も依頼できるのが派遣との違いと言えるでしょう。

こうした時間短縮やコスト削減によって生まれた余剰を更に有効活用し、更なる新プロジェクトの立案、新規クライアントの開拓などもできるかもしれません。また、そうした「新しいこと」を始める中で、人材を増やしたいと思った時に既に一度ともに仕事をして、その働きぶりも能力もわかっているワーカーを正規雇用するなど、試用期間のようにも活用できそうです。

逆にデメリットとしてあげられるのが「セキュリティ」です。社外の人に自社の情報を一時的といえ渡すことになるため、情報漏えいに繋がる可能性があります。情報管理には十分な注意が必要です。他にも、ネット上でのやり取りのみになり、直接顔を合わせてミーティングなどを行うことができないため、「信頼がおける人物か」「責任感を持って業務を全うしてくれる人物か」といった部分も難しい点だと言えます。

4.受領側としての価値

受注側のメリットとデメリット

女性とスマホ

逆に仕事を受ける側、ワーカーのメリットとデメリットはどんなことが言えるでしょうか。

まずメリットのひとつとして挙げられるのは「好きな仕事を選び」「好きな時に働ける」という点です。

クラウドソーシングでは自分で仕事を選んで受けることができるため、自分の得意分野を最大限業務に活かすことができます。また、その業務にあたる時間も自分の好きなようにカスタマイズできるので、こうした自由度の高さがメリットと言えるでしょう。

他にもネット上でやり取りをするため、打ち合わせに出向く手間や交通費もカットすることが出来るというのも大きなメリットかもしれません。特に地方に住むワーカーにとって、自宅にいながら遠方にいる様々なクライアントの仕事を受けられるのは魅力的です。

逆に、遠隔だからこそのデメリットも生じます。発注側と同様に、ネット上でのやりとりだけで直接顔を合わせないということは、クライアントが報酬の支払いや仕事の振り方などにおいて信頼に足る人物かどうか判断しにくいと言えます。また、意思疎通がスムーズにいかず、時間短縮というクラウドソーシングの良さを殺してしまうということも起こりえます。

報酬の設定は低め、かつ内容の複雑さに関係なく一律の料金設定がされていることが多いのが現状ですし、コンペ形式のものなら選ばれなければ報酬が入りませんので、作業に当たった時間が無駄になるということも当然有り得ます。

5.運営側としての価値

プラットフォーム運営はコスパが悪い?

腕時計

最後に発注側・受注側を結びつける「運営側」の視点でクラウドソーシングを見てみましょう。

「シェアリングエコノミー」「シェア」という言葉が出始めて久しいですが、利用者がいて、マッチングがうまくいって成約になり、ここで始めて運営側に利益が生まれます。そのためには受注側も発注側も、互いに選びあえる程多くの「人」を集めなければなりません。受注側はより自分が「やってみたい」と思える仕事を探しますし、発注側もより自分たちの希望を叶えてくれるワーカーを探します。マッチングとは双方向のニーズが合致して初めて成り立つものです。そしてその互いにとって潤沢な選択肢を用意するためには、時間も手間も費用も非常にかかります。

特にクラウドソーシングは単価がどちらかというと低いため、成約数での勝負となります。そうなると、より多くの利用者の獲得は必須事項となり、かなり時間をかけて育て上げなくてはならないサービスと言えそうです。

また、利用者獲得のために、評価制度や受注の際のルール制定など、受注・発注それぞれのサイドから見たデメリットをなるべく無くしていくための運営が必要とも言えます。

5.まとめ

すでに有名な「クラウドソーシング」ですが、実は「シェアリングエコノミー」の枠組みで捉えることのできる、「リソースのシェア」といえます。

利用する受注側も発注側も、それぞれメリットとデメリットがあるため、長所をよりきちんと把握して、短所ばかりになってしまわないよう関わり方を考えて使っていく必要がありそうです。双方がメリットを理解し、その部分を活かす利用の仕方ができれば、非常に便利な新しい働き方・雇い方として発展できるのではないでしょうか。また、そのマッチングを行うプラットフォームも、今後より双方に寄り添った運営が必要になってくると考えられます。

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