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シェアリングエコノミーがさまざまな業界に普及し、人々の暮らしを変えつつあります。ビジネスの世界では、地方の労働力をシェアリングエコノミーで活性化させようとする企業が誕生しています。

どこに住んでいてもパソコンを使って仕事ができる現在のIT環境を生かし、仕事の発注者と受注者を結びつけるサービス。これらを利用することで地方に住みながら都会の企業の仕事を請け負ったり、自宅で働いて通勤時間を省いたり、時間活用の自由な選択を実現しています。

このような潮流は、都市部への人口集中に対抗する地方活性化の起爆剤になるのでしょうか。

目次

  1. 従来の働き方を覆すクラウドソーシング
  2. 「クラウドソーシング」という様々な働き方
  3. まとめ

従来の働き方を覆すクラウドソーシング

これまで多くの人々は、企業に雇用され、会社員として通勤と就労を日常の暮らしとして行ってきました。しかし都市への人口集中がもたらす影響は大きく、自宅の購入などに伴って長時間の通勤が必要になったり、通勤・労働と家事や子育ての両立が大きな負担となったりしています。こういった状況のなかでクラウドソーシングへの関心が高まっています。

クラウドソーシングとは、インターネットを介して他者に仕事を依頼できるサービスです。受注者は会社に出勤しなくてもできる業務委託の仕事を請け負います。

オフィスに出勤しなくていいので、自由度の高い働き方ができます。企業もオフィスや雇用者の通勤にかかる費用をカットできるので、メリットは大きいと言えます。これはインターネットが普及して社会構造が変化したために、実現可能になりました。

将来に対する不安から労働者の副業が活発になっていることや、仕事によって住む場所を限定されたくないという人々にとっての新しい選択肢となることも、クラウドソーシングへの注目が高まる要因となっています。

企業も、人材育成にかかる費用や時間の削減を図る意図と、常に変化する課題すべてに、社内の人材のみで対処を行うことが困難になったことから、経験やスキルのある外部の人間に必要に応じて依頼できるのは、メリットだと考えるようになっています。

今後シェアリングエコノミーは拡大していくと考えられており、その中の一種であるクラウドソーシングで働く人々の未来の展望は決して暗いものではありません。しかしアメリカでは、こういった労働者には労働組合や雇用の保障がなく、社会保険や有給保障がなされないことが問題視され始めています。そのため、どのようにシェアリングエコノミーのプラットフォームで働く人々の法的地位を守るべきか、企業の社会的責任を含めて早急な問題解決が求められています。

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「クラウドソーシング」という様々な働き方

日本の二大クラウドソーシングプラットフォーマー「ランサーズ」と「クラウドワークス」。比較されることの多い2社の特徴と異なる点を見ていきましょう。

ランサーズ

2008年にサービスをリリースしたランサーズは、日本のクラウドソーシングのプラットフォーマーとしては歴史ある事業者です。

同社の発表によると、2014年の総依頼額は300億円を突破、ランサーズの登録者は36万人以上とされています。

仕事の受注者は仕事を8ジャンル40カテゴリの中から項目を選び、自分のスキルにあった仕事を探します。ランサーズは登録無料ですが、受注者は報酬額によって決められたシステム利用料を支払うと定められています。システム利用料は報酬が多ければ割合が低くなるよう設定されており、現在は5~20%です。

一方発注者は、依頼したい内容を同様の8ジャンルからカテゴリ・サブカテゴリを選び、形式をコンペ形式とプロジェクト形式のどちらかを指定して依頼を登録します。ランサーズでは、発注者が有料オプションで依頼内容の表示方法を選ぶことができます。検索エンジンに表示されないようにするものや、急募案件として一覧ページの目立つところに表示されるものなど、数千円から数万円で用意されています。

クラウドワークス

2011年に設立されたクラウドワークスは、日本のクラウドソーシングプラットフォーマーとして後続ですが、その成長速度に注目が集まる事業者です。

2016年には創業5年目にして登録会員数100万人超え、2016年の総契約額は45億円を発表しています。

仕事の受注者は受注したい仕事を「プロ」「経験不問」「コンペ」「タスク」「特急ボーナス」などの特徴や仕事の種類などから探します。クラウドワークスも登録無料ですが、受注者の報酬からシステム利用料を支払うと定められています。システム利用料はランサーズと同様に報酬が多ければ割合は低くなるよう設定されており、現在は5~20%。ただしクラウドワークスの「タスク」形式の依頼はシステム利用料が0円なのが特徴です。

一方発注者は、依頼したい内容を同様の10ジャンルから選び、選んだジャンルによって形式をコンペ形式とプロジェクト形式、タスク形式から指定して依頼を登録します。クラウドワークスでも、発注者が有料オプションで依頼内容の表示方法を選ぶことができます。検索エンジンに表示されないようにするものや、急募案件として一覧ページの目立つところに表示されるものなど、数千円から数万円でランサーズと同等の価格帯です。

まとめ

日本でもクラウドソーシングのプラットフォームの利用が活発化し、事業者は地方自治体とも協業して、全国での利用を促進しています。一方シェアリングエコノミーの先進国アメリカでは、クラウドソーシングも含めたシェアリングエコノミーで働く人々の法的地位の確立について、議論が活発化しています。

未来の働き方と言われるクラウドソーシングに対する企業の社会的責任のあり方に、今後注目が集まりそうです。

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