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「シェアリングエコノミー」が今、地方で注目されているのをご存知ですか?

人や物の溢れる都会と違い、人口減少や高齢化、過疎化などの社会問題を抱えている地方。今、個人の利便のためだけではなく、地方のもつ課題解決のためにシェアリングエコノミーが活用され始めています。さらに、「シェアリングエコノミー推進」が「日本再興戦略2016」に盛り込まれるなど、国からの注目も高まっています。

そこで今回は、シェアリングエコノミーを具体的に地方活性化・地方創生にどう生かしているのか?を事例とともにご紹介します。

目次

  1. 地方創生の起爆剤となるシェアリングエコノミー
  2. 地方創生のさまざまなビジネスモデル
  3.  まとめ

地方活性の起爆剤となるシェアリングエコノミー

そもそも、なぜシェアリングエコノミーが地方で注目されているのでしょうか。それには、構造的な課題があります。

少子高齢化や過疎化など多岐にわたる課題を持つ地方の自治体は、予算面、人員面ですべての課題を公共サービスで解決していくのは難しいとされています。

そこで現状の公共サービスの代わりに、地域の住民の生活を便利で豊かなものにしていく方法として注目されているのが、すでに地域の中にある遊休資産の効率的な活用、つまり「シェアリングエコノミー」です。

シェアを活用したサービスが地域のインフラになれば、国や自治体の支援がなくても、地域社会の中で住民の抱える生活の課題を解決でき、費用や予算の問題を回避できます。

また、地域の人々のインフラになるようなサービスはある程度の事業規模が見込めるにもかかわらず、生活習慣に根ざした地域の中で完結することも多いため、そうではないネット関連のサービスと比較して日常生活に馴染みやすいとされています。一般消費者の感覚でも拒絶されにくく、テクノロジーの活用が進みにくいイメージのある地方でも受け入れられる可能性が高いことも、シェアリングエコノミーが注目される理由です。

地方でシェアリングエコノミーサービスが期待される分野は、防災や移動手段、子育て、観光、雇用、空き家問題、起業など多岐にわたります。

さまざまな課題を抱える日本において、効率的に遊休資産を活用できるシェアリングエコノミーは、人手や予算がなくても、生活を豊かにするヒントになります。

このように地方の利便性を向上させることは魅力のアップにもつながり、地方を創生させる重要な要素となっています。

 

地方創生のさまざまなビジネスモデル

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空き家を利用した「場所」の共有

空き家は、少子高齢化、過疎化が進む地方でも社会問題の1つ。

その空き家の活用方法の1つが民泊です。地方では現在使われていなかったり余っていたりする「地方ならではの施設」を共有することで、「その地方に行く理由」を生み出しています。

例えば、秋田県で始まった「シェアヴィレッジ」という企画は、消滅の危機にある古民家を村に見立て、全国から年貢と呼ばれる年会費をおさめる村人つのり、古民家を再生していくプロジェクト。田舎という存在から遠ざかった都市の人々にその魅力がささり、すでに900人以上が村人として登録をしているそうです。また秋田以外にも香川などの村づくりを進めています。

こうした地方の特色を生かした空き家の活用は、「新しい体験」を求める消費者の心をつかみ、その地方に行く理由の1つになります。
しかし、まだまだ民泊には他のホテルとの公平な競争環境の確保や、宿泊者の安全性や、近くに住む住民とのトラブルなどの課題もあり、規制も多いのが現状です。

観光を振興する「乗り物」の共有

これまでは個人で所有するものだと思われていた自動車などの「乗り物」の分野でも、シェアの動きが進んでいます。登録をした会員同士で自動車を共同使用するカーシェアリングは、2014年時点で登録者数は45万人を超え、2010年からの5年間で30倍ちかく伸びるなど都市部を中心に浸透をしています。

地方ではさらに、個人が提供する「自家用タクシー」が救世主になっています。例えば、京都府京丹後市丹後町の「支え合い交通」は、住民ドライバーが自家用車で、利用者を市内の目的地に運ぶという取り組みです。利用者はドライバーをスマートフォンで呼び出すことができます。2008年にタクシー事業者が撤退してしまった上、高齢化が進む丹後町では、支え合い交通が重要なインフラな一つになりつつあります。

また同じ京丹後市の観光地「琴引浜」は別の問題を抱えています。鳴き砂が有名な「琴引浜」は、バスは1時間に1本程度でバス停も遠く、観光客はアクセスしにくいのが現状です。この移動の問題を車のシェアで解消できないか、と京丹後市は考えています。

有名な観光地という魅力的な場所はあるのに、交通手段が少ない地方にとって、乗り物のシェアは大きな解決策の1つです。

しかし、運転の安全性や、既存のタクシーとのすみわけなどは、依然として課題視されています。

雇用を創出する「人」の共有

地方でよく言われる「働きたくても、仕事がない」という言葉。仕事さえあれば、もっと地方に住みたいという方も都市部にはたくさんいます。この問題の解決に貢献しているのが、人材のスキルをシェアする「クラウドソーシング」です。

クラウドソーシングは、特定のスキルを持っていても活かす場所のない人材、一定の限られた期間だけあるスキルを使いたい企業を、インターネットを通して直接マッチングするサービスです。

実際、日本最大級のクラウドソーシングサービスである「クラウドワークス」では、仕事の約5割が東京から発注され、約9割が東京以外で受注されているそう。つまり、東京で生まれた仕事が地方の労働者によってさばかれているのです。

こういった仕事が増えれば、働く場所や時間にとらわれない働き方ができる人も増えます。その結果、都市部以外に住むという選択肢を選ぶ人も出てくることでしょう。

まとめ

地方がもつ幅広い課題をクリティカルに解決できるシェアリングエコノミー。その活用には法規制などまだまだ課題も多く、尻込みをしてしまう自治体も多そうです。また、地方の抱える課題はそれぞれ異なり、その解決方法もひとまとめにはできません。

しかし、今後の少子高齢化、過疎化など地方が抱える課題の解決のためには、シェアリングエコノミーへの対応は必須。地方は、自分たちの持っている課題を明らかにし、遊休資産で解決できないか?どのようなシェアリングサービスが合うのか?の見極めが重要になりそうです。

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