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シェアリングエコノミー業界は、日本でも少しずつ市場規模の拡大を見せています。特に2017年は民泊に関する法律の整備など、政府によるシェアリングエコノミーへの推進が本格的にスタートしたといえるでしょう。世界的には、モノよりも体験にお金をかけたいという傾向が顕著で、今後日本にも波及すると予測されます。それによって、モノを所有ではなくシェアをするという流れがこれからもより強くなりそうです。

さらに日本独自の事情として、働き方改革の推進が挙げられます。副業やリモートワークの普及が進むことは、スペースシェアやスキルシェアを拡大させる要因となります。

ここでは、2017年のシェアリングエコノミー業界の事例を振り返り、動向の分析や今後の動きについても解説していきます。

目次

1.2017年のシェアリングエコノミーを振り返って

2.サービス別の動き
・スペースシェア
・ライドシェア
・スキルシェア
・モノのシェア

3.今後のシェアリングエコノミーの動向

4.まとめ

1.2017年のシェアリングエコノミーを振り返って

01_2017

世界的な規模で成長しているシェアリングエコノミーは、総務省の発表によると、日本での市場規模も順調に拡大し続けています。その後押しとなったのが「日本再興戦略2016」や2017年6月に成立した「民泊新法(住宅宿泊事業法)」など、政府としてのシェアリングエコノミーを推進する動きでしょう。海外に比べるとまだまだ普及が遅れている日本のシェアリングエコノミーですが、民泊新法の成立は大きな一歩となりました。それを受けてさまざまな企業や自治体の民泊事業への参入を促し、2017年は本格的に民泊がスタートする年となったといえるでしょう。

また、地方創生や観光のきっかけとしてスペースシェアを取り入れたり、スキルシェアで家事や育児の手助けをしたりと、過疎や高齢化に悩む地方自治体からもシェアリングエコノミーは熱い注目を浴びています。このようなスペースシェアやスキルシェアなどにも大企業や自治体が参入し、シェアリングエコノミー業界全体の活性化がみられました。

新しいビジネスモデルも続々と生まれており、今後も国内のシェアリングエコノミーはさらに成長していくと見られています。

国内外のシェアリングエコノミーに関する解説や参入の事例については、以下の記事を参考にしてください。

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2.サービス別の動き

スペースシェア

民泊新法の成立によって、民泊というビジネスモデルがメディアでもたびたび取り上げられるようになり、民泊の認知度を一気に上げることとなりました。それまでは宿泊客のマナー問題や住民とのトラブルなどであまり良いイメージがなかった民泊ですが、法整備による安心感が広がったことに加え、2020年の五輪に向けての外国人観光客の需要を目論んで国内の大手企業や外資系企業の市場参入が進んでいます。

また、リクルートやタイムズなどの大手や中小のスタートアップ企業が駐車場シェアサービスに続々と参入し、多くのサービスがリリースされました。これは駐車場不足が深刻な都市部や観光地の需要にマッチした形で、各社の競争が激しくなっています。

これらのような空きスペースをシェアするビジネスは貸す側も借りる側もそれぞれメリットがあり、イベント会場や会議室などのシェアサービスを運営するスペースマーケットは大躍進を遂げました。

このように日本でのスペースシェアは着実に拡大・定着してきており、今後もその流れは加速していくと見られます。

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ライドシェア

自動車をシェアするカーシェアや自転車をシェアするサイクルシェアも、日本で順調に市場規模を拡大させた1年となりました。

カーシェアにおいては、タイムズ24社を筆頭に、オリックス自動車や、三井不動産レアルティなど、それまで駐車場やレンタカー事業を運営していた大手企業が参入しています。しかし日本では、いわゆる白タク規制やタクシー業界の反発も根強く、中国のように広く普及するにはまだハードルが高いといえます。中国から訪れる観光客が、日本国内で中国のライドシェアアプリを使って移動するという現象も起きており、道路運送法の改正が行われない限り、この問題は止められないと見られています。そんな中、中国最大手の「滴滴出行(DiDi)」が2018年春にも日本でサービスを開始すると発表しました。規制によって日本企業が参入を見合わせているうちに、中国のような新興国の企業に抜かれていくのではという懸念も強くなっています。

一方で、サイクルシェアは東京都の広域実験をはじめ金沢市や川越市などの自治体もサービスを運営し、都市インフラや観光促進としての期待も高まっています。

こられのライドシェアにはIoT技術の利用が不可欠です。今後のIoT技術の発達によって、ライドシェアビジネスもより便利に活用されていくと考えられます。

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スキルシェア

政府で推進している働き方改革は2017年も引き続き議論され、さまざまな企業が新しい働き方に注目することとなりました。

Wi-Fiの普及や情報通信技術の発展により、どこにいてもネットを介して仕事ができたり、遠隔地から会議に参加できたりといったように、業種によってはパソコン1台あればオフィスに出社しなくても働くことが可能になりました。このようなテレワークは働き方改革の一環としても展開され、2017年7月には総務省や厚生労働省などが連携してテレワーク・デイを実施し、効果検証を行っています。

また、ライティングやプログラミングなどのスキルで報酬を得られるクラウドソーシングや、家事スキルをサービスとして提供できる家事代行サービスも盛り上がっています。フリマアプリ大手のメルカリもスキルシェアサービスを開始すると発表しており、個人が得意なスキルを仕事にできるビジネスが拡大しています。

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モノのシェア

モノのシェアは、フリマアプリの「メルカリ」やオークション大手の「ヤフオク」を利用して以前から行われてきましたが、シェアリングエコノミー業界の拡大にしたがって市場規模はさらなる成長を続けています。しかし、モノをシェアすることで得た利益への課税漏れや、個人間取引に伴う安全性の確保など、さまざまな問題点も指摘されています。メルカリやヤフオクでは現行紙幣の出品のような、法的にグレーゾーンな出品物も見受けられ、批判を浴びることもありました。

メルカリではそのような出品物に規制を設けたり、不正を働いたアカウントを停止措置にしたりなど迅速な対応を見せ、安全性のアピールをしています。2017年11月には即時買取サービス「メルカリNOW」を開始、さらに12月には「メルペイ」を設立し、モバイル決済サービスの強化に取り組むと見られています。

また、小売り大手の丸井グループではブランドバッグのシェアサービス「Laxus」との事業提携を発表、さらに高級腕時計のレンタルサービスを開始するなど、フリマ以外の事業者のシェアサービス参入も注目されています。

資源の有効活用や費用の節約にもなるモノのシェアは、若者を中心に世界的に流行しており、今後日本国内でもますます活発に行われるでしょう。

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3.今後のシェアリングエコノミーの動向

02_2017

このように日本でも市場規模が拡大しつつあるシェアリングエコノミー業界ですが、まだまだ新しいビジネスモデルなため、今までになかった課題も明らかになっています。

オンラインによる取引のみで完結することが多いため、取引相手やプラットフォームそのものに対する信頼性、サービス品質の確保などが、しばしば問題となります。個人間の取引の場合は、取引の過程でトラブルに発展することも起こっています。

今後も国内サービスでは新規利用者の増加や外国人の利用なども考えられ、本人確認の義務化やレビュー機能の実装、カスタマーサポートの充実など、利用者の安全性を担保するための取り組みがさらに必要となりそうです。

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3.まとめ

民泊やスキルシェアは個人で手軽に稼ぐことが可能なため、雑誌やテレビなどで取り上げられることも多くなりました。サラリーマンや主婦の副業としてもブームとなりつつあるようです。日本人は所有することへの執着が強いと言われてきましたが、働き方改革や民泊新法の成立、スマートフォンの普及などが後押しとなり、シェアリングエコノミーへの抵抗感も薄れてきているのではないでしょうか。今後も、若者を中心とした市場規模の拡大は進むと見られます。

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