シェアリングエコノミーラボ (Sharing Economy Lab)

家事シェアサービス大手「ANYTIMES」が対面型店舗「BEARS」と提携。暮らしに寄り添う「安心」「安全」なサービス提供の拡大へ

スキルシェアプラットフォーム「ANYTIMES」の利点は、気軽にちょっとした依頼ができるという点です。一方で、どんな人が、どの程度のレベルのサービスを提供するのかが不明瞭です。「本当に来てくれるのか?」「期待していた結果ではなかった」といった不安が付きまといます。

しかし家事代行専門業者のBEARSと提携することで、品質やサービス提供者への不安を排除することが可能となりました。

サービス利用者の本音と、BEARSとの連携にはどんなメリットがあるのかを見てみましょう。

目次

  1. ANYTIMESとは?
  2. BEARSとの提携によるサービスの拡大
  3. まとめ

1. ANYTIMESとは?

https://www.any-times.com/

さまざまなジャンルの家事をサポートするマッチングサイト

ANYTIMESは、スキルをシェアするマッチングプラットフォームです。掃除や家事、語学レッスン、留守中のペットの世話などの日常の用事を依頼したい人と、そのスキルや時間を持つ人をマッチングします。金額、時間、サービス内容は、依頼者と提供者が直接やりとりして決めていくことができます。

多岐にわたるサービスが、ANYTIMESの中で売買されています。掃除・洗濯・食事の作り置きといった家事はもちろんのこと、家電製品のクリーニング、ペットの世話、人気飲食店の行列に並び順番待ちをする、SNS映えする写真の撮り方のレクチャー、ヘアアレンジ、引越しなどがあります。空き時間で簡単な作業に対応したりするサービスがある一方で、ニッチなサービスも売買されています。

利用時には、チケットの売買が発生します。サービス提供者は、自分のスキルや、時間、値段を明記したチケットと呼ばれるプロフィールカードを作成します。そのサービスを受けたい利用者は、購入申請をして申し込むことで、そのサービスを受けられます。

サービス利用後に相互評価する仕組みになっておいるため、基本的にいい加減な利用者やサービス提供者は自然に排除されていきます。支払いはANYTIMESが仲介し、提供者、依頼者が直接お金のやり取りをすることはありません。

ANYTIMESの特徴は、手軽さと交渉ができる点です。地域や、サービス内容、値段で検索でき、依頼者から提供者へ気軽にメッセージを送ったり、見積もりをとることができます。

さらに、提供者は「リクエスト」という仕組みを使い、募集をかけることが可能です。探しているサービスが見つからなかった時は、自分で、依頼したいサービスのリクエストを投稿し、募集をかけられます。サービス提供可能者がリクエストに応募してくれれば、晴れてマッチングとなります。

 

2. BEARSとの提携によるサービスの拡大

http://www.happy-bears.com/

ANTIMESが抱えていた問題の解消で「安心」「安全」なサービスの拡大へ。

手軽に家事やちょっとした依頼ができるANYTIMESですが、提供者は一般人であり、バックグラウンドチェックがはっきりしていません。損害が発生した場合に備えて、最高補償1億円の保険制度がありますが、品質が担保されていないという利用者側からの不安がありました。初めて利用するユーザーにとっては、「本当に来てくれるのか?」「いい加減な仕事だったらどうしよう」と、二の足を踏む要因となるでしょう。

提供者は隙間時間を見つけてできる業務を妥当な価格でサービスを提供するので、自己流だったり、成果が期待していたものとかけ離れていたりということもあり得ます。もちろんプロやセミプロ、専門業者もANYTIMESに登録していますので、満足いく結果を出す提供者も存在していますが企業が提供する家事代行サービスと比較すると、バラつきが出てしまうと考えられるでしょう。

BEARSとの業務提携によって、シェアリングエコノミーに対して懐疑的であるユーザーの、品質に対する不安は解消される可能性が高まります。BEARSは、歴史と信用のある会社が運営しており、トレーニングやバックグラウンドチェック済みのプロのスタッフを派遣するので、一定の質が担保されます。品質や精度に不安を持つ必要はありません。

BEARSもこの提携によってサービス販売のプラットフォームを増やすことができ、新規顧客の獲得を狙えます。

 

3. まとめ

スキルのマッチングプラットフォームのANYTIMESが、家事代行専門業者の BEARSと提携することによって、ANYTIMESだけではカバーできない安心・安全を提供することが可能となりました。マッチングサイト内でも、クオリティや価格競争が発生し、より良いサービスの提供に拍車がかかるでしょう。

また、これを機会にシェアリングエコノミーに対する心理的障壁が下がり、気軽に利用するユーザーの増加につながるのではないでしょうか。