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欲しいけど購入が難しい、シーンやファッションに合わせていろいろなバッグを持ちたいなど、女性を中心としたブランドバッグへのニーズを満たしてくれるブランドバッグシェアリングサービス。シェアリングエコノミー市場の拡大と共に、「買う」よりも「シェアする」意識の広がりがファッション分野にも広がっています。今回はブランドバッグのシェアリングサービスについて、概要や事業拡大のポイント、代表的なサービス提供会社をご紹介します。

目次

  1.  ブランドバッグシェアリングサービスとは
    ・概要について

    ・今後の展望について
  2. 事業拡大のカギはICT活用
  3. 代表的なサービス3選
    ・Laxus

    ・SHAREL
    ・ORB
  4. まとめ

1.ブランドバッグシェアリングサービスとは

概要について

シェアリングエコノミー協会は、シェアリングエコノミーを「場所・乗り物・モノ・人・スキル・お金を、インターネット上のプラットフォームを介して個人間でシェア(貸借や売買や提供)をしていく新しい経済の動き」と定義しています。また総務省は、シェアリングエコノミーの市場規模に関して世界では、2013年に約150億ドルだったものが、2025年には約3,350億ドルに、国内でも2016年度の約503億円だったものが、2021年には約1,071億円に推移すると予測しています。

このように拡大が見込まれるシェアリングエコノミー市場ですが、国内において生産額ベースで市場占有率1位となっているのが、モノのシェアリングサービスです。

高価なブランドバッグを比較的安価な月額料金で使うことができるため、有料会員数が2年で12,000名を超える企業も登場しています。ユーザーの多くは20代~50代の女性で、ファッションへの意識の高い層が中心。ブランドバッグを買うことはできないけど使いたい、特定のものは買わずにいろいろ使いたいといったニーズを上手く満たしたサービスといえるでしょう。

今後の展望について

今のところブランドバッグのシェアリングサービスは、物販サービスと同様のBtoCモデル、すなわちサービス提供企業が保有するバッグをユーザーにシェアする形態がほとんどです。そうした中、業界最大手のLaxus(ラクサス)は2017年1月、顧客のバッグを預かって別の顧客にシェアするCtoBtoCモデルのLaxusX(ラクサスX)を開始しました。

企業が貸手と借手(CtoC)の間に入ってバッグの発送・受取・補修・保管などを行うことで、CtoCによくある不安感を安心感に変えようというものです。このように、サービス形態がBtoCからCtoBtoCへと移行しているバッグシェアリングサービスですが、近い将来、CtoCモデルへの移行も視野に入っているようです。

ラクサスはCtoC実現の第一歩として2018年4月、バッグをコンビニエンスストアで返却可能にしました。また同年5月にはセブン-イレブン・ジャパンとの提携により、ラクサスXにバッグを預けた人がセブン-イレブンの店舗で報酬を受け取れるサービスも開始しています。最終的にはバッグの受取・返却や利用料の支払いなど、ユーザーがバッグをシェアする際のすべてのことを、コンビニエンスストアで完結させたいと考えているようです。そして国内でのCtoC化を進める一方で、ラクサスは2018年度中にマンハッタンやロンドン、パリへのサービス拡大を予定しています。業界最大手が牽引する日本のバッグシェアリングサービスは、ビジネスモデルの変化と都市単位でのグローバル展開が同時進行中です。

 

2.事業拡大のカギはICT活用

近年は、ICTをいかに活用するかが企業の今後を左右すると言っても過言ではありません。特に今回のようなモノのシェアリングサービスにおいては、AI、スマートフォンアプリ、RFIDなどが重要な役割を果たしています。ではこの3つについて、活用方法を簡単にご紹介しましょう。

人工知能(AI)

まずは閲覧や利用履歴など、ユーザーのすべての動向をデータとして蓄えます。そしてそのデータを基にAIがユーザーの嗜好を分析して今後の行動を予測し、最適なタイミングでユーザーに合ったおすすめ情報や新しいサービスなどを提示可能にします。そしてAIの働きは、ユーザーのサイトからの離脱・退会を防ぐと共に、成約率アップに貢献することでしょう。

また、言動を蓄積・分析することでトラブルを起こしやすいユーザーの傾向を把握するなど、トラブル対策にも利用できます

スマートフォンアプリ

スマートフォンに専用のアプリケーションを入れることは、ユーザーの利便性を向上させるだけではありません。企業側にもデータの蓄積に加え、さらなるメリットが存在します。

たとえばGPS機能を活用することで、ブランドの実店舗に近づいた際にそのブランドの商品はシェア可能だというメッセージを送ったり、家に着いた頃に該当ブランドの商品やクーポンの情報をプッシュ配信したりするなど、消費者行動を促すアクションを起こせます。

AIと併せた活用で、こうしたアプリのパーソナライズが可能となり、優秀な接客ツールとしても活躍してくれます。

RFID

電波を使用してRFタグのデータを読み書きできるシステムが、RFIDです。小さなタグ1つに、ブランドバッグのシェアにおける返送・受領から保管・補修作業、貸出に至るまでの一連の流れを、すべて記録できます。バーコードとは異なり、たとえ箱の中であっても電波の届く範囲であれば複数のタグを一気にスキャンすることができるため、管理の効率化や商品の入れ替え・構成比率変更などの施策検討に役立ちます。取り扱い品数が多くなるバッグシェアリングサービスには、必須の機能といえるでしょう。

 

3.代表的なサービス3選

Laxus

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https://laxus.co/

ラクサスは、ハイブランドから若い女性に人気の新進ブランドまで、57ブランド23,000点を超えるバッグを取り揃え、どのバッグであっても月額6,800円(税別)の定額で無期限利用できるサービスを提供しています。流通総額は約230億円、アプリのダウンロード数が56万人を突破した、バッグシェアリングサービス業界のトップ企業です。ラクサスのサービスには月額料金に使用できるポイントシステムや、順番が来れば人気のバッグを確実に借りることができる順番待ち機能、タグ検索機能などがあるのも大きな魅力となっています。また2017年1月には、ラクサスXでユーザーが貸手になって収入を得られるサービスもスタートしました。

ラクサスは現在、セブン-イレブン・ジャパンなどのさまざまな業種・企業との提携を推進し、ユーザーにとって安心・迅速・簡単なサービスの実現に取り組んでいます。

SHAREL

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https://sharel.co

ブランドバッグや貴金属・宝石の販売・買取で全国展開しているリサイクルキングの運営会社、株式会社K-GOLDインターナショナルが提供する、ブランドバッグのシェアリングサービスです。シェアルの取扱商品は、リサイクルキングの入手ルートを活用し、状態や人気によって3つのカテゴリーに分類されています。バッグのブランド数は約39、ジュエリーもレンタル可能で、月額4,800円(税別)から利用できる女性専用のサービスです。定額制の無期限レンタルはもちろん、レンタル中に気に入ったバッグがあればアプリから申請して買い取ることも可能となっています。

ORB

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http://www.orb-s.com/top

オーブの魅力は料金システムといえるでしょう。取り扱いブランドは約21しかありませんが、レンタル期間には1週間と1か月の2種類があり、 さらにバッグを6つのグレードに分類したコースを用意しています。新作などの高級バッグをちょっと試してみたり、多少コンディションが悪くてもブランドバッグを安く日常使いしたりなど、目的と利用スタイルに合わせて選択可能な料金システムです。

※1週間レンタルは現在休止となっています。

 

4.まとめ

ブランドバッグのシェアリングサービスは、ユーザーの利便性向上と安心感の担保によって、ビジネスモデルが従来のBtoCからCtoBtoC、CtoCへと移行し始めています。シェアリングエコノミーで最大の市場規模を誇るモノのシェアェアリングサービス。なかでも高価なモノのシェアは、憧れや持ちたくても持てないといったニーズと上手くリンクして、これからもますます広がって行くのではないでしょうか。

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