シェアリングエコノミーラボ (Sharing Economy Lab)

料理教室からつくりおきまで!おさえておくべき食のシェアリングエコノミーサービス8選

「食のシェアリングエコノミー」という言葉から、どんなサービスを想像するでしょうか?2016年秋には、レストランのデリバリーを運んでくれるUber EATSが日本に上陸するなど、食の分野にもいろいろな形のシェアリングエコノミー広まってきています。

すべての人に関係があるテーマ「食」。そんな食をさらに楽しめるようなシェアリングエコノミーサービスをご紹介します。

※編集部注:

2018年6月12日に加筆修正しました。

目次

  1. 普段食べられない海外の料理を日本で楽しめる!「KitchHike」
  2. 海外の旅先でも本場の料理を楽しもう!「VizEat」
  3. 本場の料理の作り方を、本場の人に教えてもらえる!「Tadaku」
  4. 誰かと食事を楽しみたいときに!1日レストランができる「Restaurant Day」
  5. 食べるものを育てたい。「シェア畑」
  6. どうせつくるなら、一緒に!家庭料理をシェアして副業「回家吃饭」
  7. 忙しくても大丈夫!つくりおきも作ってもらえる家事代行サービス「タスカジ」
  8. 美味しいプロの料理を、どこでも食べられる「Uber EATS」
  9. まとめ:食のシェアリングエコノミーの今後と問題点

普段食べられない海外の料理を日本で楽しめる!「KitchHike」

https://ja.kitchhike.com

KitchHike(キッチハイク)は、株式会社キッチハイクによる、料理を作りたい人「COOK」と食べたい人「HIKER」をマッチングさせるサービスです。日本国内のさまざまな地域に住む外国人や料理を得意とする日本人が、COOKとして登録し、「Pop-Up」と呼ばれる食事会や料理教室などのイベントを主催することができます。

単に食事をしたり料理のレシピを聞いたりするだけの場所ではなく、食に興味がある人同士の出会いの場としても楽しんでいる人が多いようです。

2017年10月には累計マッチング数が1万食を突破、さらなる拡大を目指してベンチャーキャピタルのMistletoe株式会社やフリマアプリが人気の株式会社メルカリなどから2億円の資金を調達しました。これらの資金を元にエンジニアやカスタマーサポートなどにかかわる人材採用を行い、運営体制を強化する考えです。

またMistletoeのFood & Farming部門との連携や、メルカリが運営する地域コミュニティアプリとの連携も検討し、サービスのクオリティ向上とマッチング数の拡大を目指します。

 

海外の旅先でも本場の料理を楽しもう!「Eatwith」

https://www.eatwith.com/

せっかく海外に滞在するなら、現地ならではの家庭料理が食べてみたいという方も多いのではないでしょうか。そういった方に最適のサービス「ソーシャルダイニング」は、ホストの自宅をレストランとし、そこにゲストが集い食事をするというのが主な内容で、世界中で話題となっています。

Eatwith(イートウィズ)の前身であるフランスのスタートアップ企業VizEatは、旅行者と地元ホストのマッチングサービスを展開していましたが、Eatwithの名で再ブランド化、ヨーロッパを始めアメリカ・アジアなど世界130カ国以上に20,000以上ものホストを持つグローバルな食のシェアリングプラットフォームに成長しました。

ホスト宅での食事のみでなく料理教室やフードツアーなどのサービスも展開しています。海外旅行先でも本場の家庭料理を楽しむことができ、かつ現地の人とのコミュニケーションを図ることもできます。

海外旅行でその国ならではの文化に触れたいという目的を持つ人にとっても、こうした地元ホストとの食のシェアリングは最適の方法といえるのではないでしょうか。

 

本場の料理を学びながら異文化交流できる料理教室「Tadaku」

https://www.tadaku.com

Tadaku(タダク)は、さまざまな国の料理をその国出身の人の自宅で教えてもらえる、料理教室と参加希望者をマッチングさせるサービス。まるでホームステイをしているように日本で異文化を楽しみながら、海外の料理の作り方を学ぶことが可能です。

フランス、イタリア、タイのようなイメージしやすい外国料理から、日本ではなかなか食べる機会がない国の料理までされており、調理をせず異国料理と会話を楽しむ「おうちごはん」というプランもあります。一般的な料理教室とは違った料理が学べることはもちろん、語学を勉強中の人などにとっては少人数で異文化コミュニケーションが体験できる場としても最適であるといえるでしょう。

http://locals.tadaku.com/

また2017年には、東京地下鉄株式会社(東京メトロ)と共同で訪日外国人向け料理教室Tadaku-with localsの実証実験を実施、日本人がゲストとしてだけではなく、ホストとしても参加できるプラットフォームとしての取り組みも始めました。これらの取り組みは食文化を学び合うだけでなく、日本人と訪日・在日外国人との交流を豊かにすることが期待できます。

 

ルールなしで食を楽しむフードカーニバル「Restaurant Day」

http://www.restaurantday.org/en/

2011年、フィンランドの首都ヘルシンキで始まった、誰もが自由に1日だけレストランを開けるというフードカーニバルRestaurant Day。行政への許可申請などせず、契約や参加費などもなく、いわば違法の下で自由に始まったこのムーブメントは、日時と場所を決めてその日に限り開店するポップアップレストランが集まる食の祭典です。元々は家族や友人同士などの小規模で、自由に食を楽しむのを目的としたイベントだったようですが、SNSを通じてその動きが拡大、世界中で行われるビッグムーブメントに成長しました。

自宅でも職場でも公園でも、どこでも誰でも開店できる1日限りのレストランなので「こんなお店があったらいいな」など、ちょっと変わったコンセプトのものでも思い切ってチャレンジできるのも魅力のひとつです。

衛生面のリスクに関しては自己責任となりますが、料理してくれる家族を信頼するように、近隣住民を信頼することもこのイベントの存在意義となっているようです。 されています。

 

遊休農地と自家栽培希望者のマッチングサービス「シェア畑」

https://www.sharebatake.com/

株式会社アグリメディアが展開するのは、遊休農地をレンタルするサービスのシェア畑

都会でマンションなどに住んでいると農業どころか家庭菜園ですら縁遠いものですが、シェア畑では農具や資材・設備などの準備は一切不要。種苗も用意されているうえ、経験豊富な菜園アドバイザーのサポート付きで、初心者でも安心して畑を借りることができます。実際に利用者の8割が初心者といわれており、有機・無農薬栽培なので、野菜にこだわりのある人にとっても納得のサービスであるといえます。

「農家の高齢化や担い手不足によって維持管理できなくなった農地」を「自分で野菜を育てたいが栽培する場所や設備を持たない人」とマッチングさせることは、まさに時代に合った画期的な取り組みです。自分の手で育てた野菜を収穫する経験を通じて、農業から縁遠かった人への関心や理解を深める機会になり、かつ農地保全と日本の農業の発展に貢献できるシェアリングサービスであるといえるでしょう。

2018年には10以上の農園を新たに開設、関西エリアにおいても15農園体制を目指す考えです。1992年に生産緑地指定を受けた土地が、指定解除され大量売却されることにより地価の大幅暴落が起こるという「2022年問題」対策として新法案が施行される見込みといわれています。この対策によって、営農を前提とした農地の貸借という選択肢ができれば、さらに遊休農地のシェアリングサービスは普及していくと期待できます。

 

家庭料理をシェアしてデリバリー「回家吃

http://www.jiashuangkuaizi.com

回家吃饭はで中国語「家に帰ってご飯を食べよう」の意で、料理が得意な一般人が注文を受け、自宅で料理をして届ける中国の家庭料理シェアサービスです。

やりとりはアプリを通して行われ、届くまでの時間もおおよそ分かる仕組みです。料理人や料理場所も審査され一定の基準をクリアした人のみがサービス提供者として認定されるため、外食より薄味で健康的な家庭料理を求める人にとってはニーズに合ったデリバリーサービスであるといえるでしょう。料理人の累計注文数や評価も公開されるなど使いやすさも評価されており、中国では新たなシェアリングビジネスとして定着しつつあるようです。

 

忙しくても大丈夫!作りおきも作ってもらえる家事代行サービス「タスカジ」

https://taskaji.jp

タスカジは自分のライフスタイルにぴったり合ったハウスキーパーを探せるサービスです。家事を手伝ってほしい人と、家事を仕事として請け負いたい人をWeb上でマッチングさせることで、サービス利用者は、1時間1,500円~と、一般的な家事代行よりリーズナブルに利用できます。また、サービス提供者は1時間1,200円~など一般的なパートより高時給で、専業主婦でもスキルを活かした仕事をする場が与えられます。

掃除・洗濯・料理・整理収納・チャイルドケア・ペットケアなど、利用できる家事サービスはさまざまですが、共働き世帯などを中心に料理の作りおきの人気が高まっているようです。

サービス提供者は、利用者本人からレビュー形式の投稿によって評価されます。作られたメニューや人柄など一般的な家事代行サービスに比べ依頼前に仕事ぶりが分かりやすいシステムであることもメリットです。中には予約が取れないほど人気のハウスキーパーも存在し、今後もニーズが高まるビジネスであるといえるでしょう。家事代行シェアリングサービスについては、関連記事もご参照ください

関連記事:

家事はアウトソーシングする時代!家事代行シェアリングサービスの最新情報と注目事業者6選

 

美味しいプロの料理を、どこでも食べられる「Uber EATS」

https://ubereats.com/tokyo

Uber EATSはタクシー配車サービスのUberが始めたフードデリバリーサービス。好きなレストランからプロの料理をデリバリーで受け取れます。日本ではまだ東京の一部のエリアだけですが、これにより好きな料理、お気に入りのレストランの料理を出かける手間なく食べることができます。

詳しくは関連記事をご参照ください。

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まとめ:食のシェアリングエコノミーの今後と問題点

食のシェアリングエコノミーはかなり幅広く広がってきています。とはいえこれから、さらに大きく広がっていくためにはさまざまな問題も残っています。

KitchHikeやEatwith、Restaurant Day、回家吃饭のように店舗をもたずに食事を提供するサービスは、通常の飲食店と違い開業するための手続きは不要です。これまで法律でリスクヘッジされていたものがなくなるので、衛生面の問題などトラブルが起こる可能性もあります。料理を提供する側の審査やいざというときの保険などのリスクヘッジの仕組みが、サービス提供側に求められそうです。